迫川尚子写真集 「日計り」 新宿書房より発売中 \2,940(税込み)
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迫川尚子 writes
私の故郷、種子島にはハブはいませんが、ヒバカリという、島の人たちによれば、ハブより猛毒な毒蛇がいます。浜辺の草むらに足を踏み入れてはいけない。もしヒバカリに噛まれたたら、陽が沈むまでの、その日ばかりの命というのが名前の由来です。「ヒバカリ」には、「光」という単語が含まれています。「日を計る」とも、「陽を狩る」とも読めます。写真を暗示しています。
ただ、正直、写真とは何か、とかんがえたことはありません。特別なテーマがあって、これらの写真を撮った訳でもありません。新宿ターミナルの地下街に職場があるため、毎日、少しでも、カメラを持って地上に出ます。その時は、新たな一日の始まりという気持ちがあるためです。
大通りから裏道に入ると、アスファルトの模様まで変わります。そんなことを思いながら、歩いています。障害物がある訳もないのに、歩きながら私はよくつまずきます。余りにつまずくので、呼び止められていると思うことにしました。そんなに急いで、どこへ行くの? と。振り返れば、電信柱の脇から小さな花が顔をだします。見知らぬ少女と目があいます。猫がうずくまっています。
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